「なんで俺を見ない?! 一緒だって言ったじゃねぇか!!」
突然私の世界に響く、琉威の怒鳴り声。
私は、びくんっ、と我に返った。
「どうしてわかんねぇんだ…」
消え入りそうな声がする。
そっと琉威に視線を向けると、
琉威は弱々しく拳を握って俯いていた。
どうしてわからない?
私の実力不足だよ。
私は、痛いくらいに拳を握り締めた。
琉威の言葉は嬉しい。
琉威の言葉はあったかい。
でも…
なにより私が足りないのに、なにより自分が信じられないのに、
あなたの優しい言葉に甘えらんないよ。
人に甘えることも強さだ、なんてクサイ言葉もあるけど
結果がすべてのこのご時勢、甘えて頼るだけでうまくいくわけないんだよ。
甘えて、優しい言葉に偽りの安心を手に入れて
結局また不安になって。
そんなこと繰り返してるから、自分が情けなくて
また追いつけなくて、惨めになって。
だから私はこんな奴なんだよ。
簡単に人の言葉を鵜呑みにしちゃいけないんだよ。
嘘つきだっているんだもん。
お世辞だって簡単に言えちゃうんだもん。
心で、ひねくれた言葉が渦を巻く。
ぐるぐるぐる
なんでこんなことしか考えらんないのかなぁ。
目の前の琉威を見て。
こんな真剣な顔してるのに…。
まっすぐ私を見てくれてるのに…。
なんで私はこんなに臆病なの?
私は何を求めてるの?


