風空の話しもようやく終わる頃

「もうすぐ着くぞ。」

俵屋が言った。

「俵屋捜査官、着いたらまず何をするか教えてください。」

風空は真剣な顔で言ったが、対する俵屋は笑って答えた。

「このタイムマシンを降りたら、俺は君の父親だ。お父さんでも、パパでもなん
でもいい。
父と娘だと思わせろ。
俺は君のことを楓子(ふうこ)と呼ぶ。」
「わかった、父さん。
.....どうですか?」

俵屋は力強く頷いた。

「ただ、改善点があるとすれば、
もう少し自然に、だな。
かしこまると不自然だ。」
「うん。わかった。
ありがとう、お父さん。」

風空はにっこりと微笑んだ。