走る。走る。走る。
「はぁ…」
やっぱり、走ると家につくのが早いかな…。
あの後、ワタシは走って家に帰った。
そして、勢い良く、玄関の扉を開けると、走って階段を駆け上がり、自分の部屋へ転がるように入った。
なんでそんなに急いでいるかって?
それはね…
「うぅ~……ぐずっ……ヒック…」
ワタシ、気付かなかっただけで、弱かったのかも…
だって、走って、急いでないと、動いてないと、泣いちゃいそうだったんだもん…
「ヒック…ふっ…
うぅ~…」
剛がムカつく。何?なんでキスなんてしたの?それに、あの時の剛怖かった…
凄く強引で…
「剛のばかぁ~!ムカつく!…ヒック…ファーストキスだったのにぃ!…うぅ~…」
それからワタシは、枕を剛に見立て、
壁に投げつけたりして、泣きまくった。

