「ふ~ん…」

なに?!ふ~ん…って!ムカつくムカつくムカつく!

「なにが ふ~ん… よ!」

すると、突然剛がワタシの両手首を、
片手で掴んで、
上に持ち上げた。
剛は背が高いからか、ワタシは上目遺いになってしまう。

「マジ、それ反則…」

剛はワタシを体育館の壁に押さえつけると…

「え?なに?つよ…んん…!あっ…」

なに?目の前には、どアップの剛の顔…ワタシの唇には剛の綺麗な唇が重ね合わせられている……
もしかして…キスですか!?これが噂に聞くキス!?
そう思っている最中にもキスはどんどん深くなって…

「あっ…んっ…はぁ…」

自分から漏れる甘い吐息に恥ずかしくなってしまう…

「はぁ…はぁ…」

息がギリギリになって、剛の胸を叩いたら、やっと唇を離してくれた…

「なに?なんで?」
「別に…」

それだけ言うと、剛は、どこかへいってしまった。