俺の可愛い不機嫌お姫様



「もうわーったから。んじゃあ俺、仕事行ってくるわ。今日は遅くなるかもしんねぇから送ってやれねぇから早めに帰れよ?絶対だぞ?わかったか?」
と念を押して言った


だが
「んー。わかったー」
と適当に流す


「お前、ぜってぇ分かってねぇだろ。」
と少し呆れ気味で言う


「わかってるし!馬鹿にしないでよ!」


いつもそうだ。
仕事で遅くなるかもしれない時は必ず俺は「遅くなる」と言ってある。
けど柚菜はいつも家に帰らず俺の帰りを待ってる。
そんな所がまた可愛い。


「もう!早く行きなよ!遅刻するよ!」


「あいよー。んじゃあ、行ってきまーす。あ、戸締まりちゃんとしろよ?」


「はーい!陵太が帰ってこれないようにきっちり戸締まりしとくよ!」
と自信満々に答える


おいおいおい。
俺の家だぞ?


「そりゃ、ありがとな。っとその前にーっと…」


チュッとリップ音を立てて行ってきますのキスをした


「ごちそーさん!」


「~~~!仕事で死んでこい!」
と顔を真っ赤にして言う


ったく酷ぇのなー。


「陵太、気を付けてね?とか、仕事頑張ってね!とかねぇのかよ。」
と女の子の真似をしながら言った


だけど
「あたしに求めるのが間違ってるから」
と馬鹿にするように言った