奴隷な恋 [完]


―――レノン様に拾ってもらわなかったら
こんな風に笑って話す事もきっとなかったよね。


[ビービービービー]

重い音が部屋中に響き渡る。
この音は、魔王が地獄に落とすか、天国にあげるか決めなくちゃいけないときを記す音。

私はこの音が嫌い。


昔の音を聞いているみたいで。

「…サクラス、サクラス!審判の用意をすぐにしてくれ。」
「あ…はい。…」
そういうと私は準備室に入った。