「私だけの…私だけの海斗でいてっ!」 気がついたら私は海斗らしき人に抱きついていた。 欲張りかもしれない。 失礼かもしれない。 非常識かもしれない。 でも、今の私には気の利いたことができないんだ。 「…それはムリっしょ。」 海斗らしき人は私の手を優しくはらった。 「だよね…ごめん。」 私は海斗らしき人に背を向ける。 ごめんなさい。 「魅月(みつき)っ。」 「み…つ…き…?」 「俺は五十嵐魅月。」 彼は太陽の光に負けないくらいキラキラしていた。