数秒の沈黙。 「…俺に?」 「うん。」 「…お前、頭ぶった?」 ほんとにそうなのかもしれない。 こんなに自分に素直な自分がいる。 男の子の話しても緊張しない自分がいる。 …七橋くんに会いたいっていう自分がいる…。 「…ばか…。」 七橋くんはそっぽを向いて、顔を赤く染めた。 くすっ… 七橋くんはよくその仕草をするね。 「笑うな…」 「ごめん」 そうして、おかしくて、私たちは 二人で笑いあった。