唯さんはそういうと宏くんの耳元からさっと離れた。 残念なことに、後半の声は聞こえなかったけど…。 「じゃあ、ごめんねぇー?杏ちゃん? 白、借りてくから…。」 また唯さんは私に凍りつくようなすごい目付きで睨んだあと、 白を奪うようにして、その場を去った。 「杏…、大丈夫か?」 「宏くん…、ありがと。 私、帰るよ…。」 「あれ?さっき言ったの聞こえてなかった?俺も帰るってっ!」 「え?でも今日部活の日じゃ…?」