「あ、お前、名前は?」 そういえば聞いていなかった。 「あ、えっと、岩崎です」 女子中学生は少しびくびくしながら言った。 「岩崎…何?」 「杏子、岩崎 杏子です」 「どういう字?」 俺が聞くと、少しわたわたしてメモ帳に書いて見せてきた。 「アンズに子供のコ、です!」 「……アンコ?」 俺はメモ帳をジーッと睨みながら言った。 「あ、アンコじゃないです、杏子ですっ!!」 女子中学生は手をばたばたさせて怒った。