「おい泰史ー、お前それどうにかしろよ。そんなんだから彼女ができないんじゃないかー?」


「彼女はいくらでも作れる。今はいらないだけだ」



正直、俺は彼女が欲しかった。
だけど 手に入る人ではなかった。






「あの!……」


「?」





後ろを振り返ると、セーラー服姿で腰まであるんじゃないかというぐらいの髪の長い中学生らしき女が立っていた。



「話…聞いてました…。その…私なんかどうでしょうか?…」



「…は?」



「あ、う、だから…、私の髪なら貴方は好きになってくれるかなーって…、その…」




おどおどびくびくしているその女子中学生は

まるでライオンに怯える小動物の様だった。