笑って、怒って、泣いて――――

こんな感情豊かなヴァンパイア、初めてだ。

変な、ヴァンパイア―――



でも―――これが、僕の知ってる優月だ。

ねぇ。僕は、優月にとって何なんだ?

あいつの言うとおり、監視対象で邪魔者なのか?

もしそうなら、僕は――――――――――



僕の意識は、そこで途絶えた。




「雪兎ぉぉぉ――――っ!!」

優月の悲しい叫びが図書館に響き渡った。