「僕は大丈夫、だから…だから…ハッ、ハッ…ゴホゴホッ」

優月、泣かないで――――――

僕なんかの為に、泣かないでいいから。

「優月、僕は―――うっ」

そこまで言った途端、今までにない激痛が走り吐き気に襲われた。

ゴホッ、ゴホッ―――カハッ…

咳と一緒に、何か生温かいドロッとした液が口から出る。

何だ、コレ………


「雪兎、もういいから。喋らないで、お願い。」

手を握って、泣いている………

優月の手、温かい――――――