バンッ!!!

図書館の扉が大きな音を立てて開いた。

「ココで、何をしているの!!」

「優月?!…うっ…ゴホッ、ゴホッゴホ…」

『優月様』


なんで、ココに―――?


「雪兎、大丈夫?!」

優月が慌てて近づいてくるのが見える。

「だいじょう、ぶ…ゴホッ…優月、なん、でゴホッ…ここ…ゴホゴホッ…ハァッ―」

息が出来ない…。

「もう、喋らなくていいから」

『優月様、そんな人間放っておいてもいずれ死にます。』

「黙りなさい。蓮、燐、雪兎をお願い。」

僕の背中を擦っていた優月は、後を追ってきていた月護兄弟に托すと

ヴァンパイアの男に立ち、向かい合う。