純血のヴァンパイア


あ~早く帰って寝たい・・・

家を出た途端、そんな事を思ってしまうのは

きっと、この天気の所為―――


夏になり、陽のある時間が長く陽射しが厳しい。

私がこんなに辛いのに、なんでこの2人は平気なの?

昼間は学校、夜は同胞たちの見回り。

毎日同じことをしているのに、蓮と燐は平気な顔をしている。


「おかしい。二人とも、私の知らない間に寝てるでしょ?」

「何言ってんの~。いつも一緒にいるんだから、そんな訳ないでしょ?」

悪戯っぽく、笑顔を浮かべウィンクする燐。

・・・そう、なんだけど。この差は一体何なんだろう。