純血のヴァンパイア

人間に深入りしてはいけない―――


そんなの分かってる。

最初は監視の為だといって、近づいた。

けれど、心のどこかで雪兎と何気ないこういう時間が

楽しいと、無くしたくないと思い始めてる。


もし同胞が私の弱み、として何か仕掛けて来るのなら

絶対守ってみせよう。


弱くて、脆くて、儚い人間。


特に雪兎は、おそらくそう長くないだろう。

短い命。

精一杯生きて貰いたい。