「・・ん・・。」

起きたのか、ベッドの方から布の擦れる音と掠れた声が聞こえてきた。


「あら、起きたのね。良かったわ」


カーテンを開け中を覗くと、身体を起こそうとする雪兎と目があった。

「ちょっ、無理に起きちゃダメだよ。」


慌てて近づき、手を貸そうとするけど

その手を払い「大丈夫だ」と眉間に皺を寄せながら起き上がる。



「担任の先生に話してくるから、少しの間よろしくね。」

そういうと、保健室を出て行った。

ピシャリと扉が閉まると、暫く無言が続いた――――