「あ、起きた?」

いつの間に戻って来ていたのか、養護教諭の先生がカーテンの隙間から

顔を出してきた。

「先生・・・私・・・」

「湊さん、昨日寝てなかったんだって?ダメよぉ~寝不足は、お肌の大敵なんだから」

え・・・?

起きたばかりで、まだ思考がはっきりしない中で

そんなこと言われても、どう言っていいのやら・・・。

「先生?私、どれくらい寝てたの?」

「フフフ…2時間くらいかしら。もうすぐ、放課後だから。」

え?!

驚いて、窓の外を見ると

さっきまで空の上にあった太陽は、今は既に傾き赤く染まっている。