純血のヴァンパイア

「すいませーん。友達が倒れちゃって・・・」

「はいはーい。あら?あなたたちは噂の転校生ね。どうかしたの?」

白衣を着た養護教諭が、椅子に座りながら振り向く。

「熱があるみたいで・・・」

「あらあら、霧生君ね。大変、早くこっちへ。」

ベットを仕切っていたカーテンを開け、寝かすように促す。

「でも、どうしましょう。先生、これから会議に出席しないといけないのよ」

頬に手をあて、困ったわ~と唸っている。


「あ、あの。よろしければ私が霧生君についていてもいいですか?」

「あら、いいの?じゃぁ、悪いけど少しの間お願いね。」

そういうと、パタパタと慌ただしく資料を手に保健室を出て行った。