純血のヴァンパイア

「ココが音楽室・・・ココが科学室・・・」とたんたんと案内していく雪兎。

早く、真相を聞きだしたいところなんだけど

んー、やっぱり何処も生徒でいっぱい。

静かに話せるところ無いかな――――あっ、あそこなら。


「ねぇ。屋上には、どうやっていくの?」

後ろを歩く私を、一瞬びっくりしたように見た後「こっち」と短く答えて

校舎の3階の奥にある薄暗い階段を上り、屋上へと案内してくれた。


「うわっ、眩しい・・・」

階段が薄暗かっただけに、陽の光あふれる屋上は余計に眩しく思えた。

そんな私の言葉に、先を歩いていた雪兎が目を細める。


「やっぱり、陽の光が苦手なんだね。」

なんか嫌味な言い方だけど、ここは我慢っと。