純血のヴァンパイア

「へぇ~ヴァンパイアでも笑うんだ。」

ん?今、ヴァンパイアって言ったよね?

誰にも聞こえないように小声で言ったつもりだろうけど

その言葉は、皮肉にもヴァンパイアである私達3人には、はっきり聞こえた。

蓮に目配せしたあと、ゆっくりと振り向き笑顔で雪兎を見る。

「えっと・・・霧生君?良ければ、学校案内をお願いできませんか?」

引き攣っていたかもしれないけど、精いっぱいの笑顔つくる。

私の記憶操作が失敗した?

ココはハッキリさせておかないと後々困ることになる。

私達にとっても、彼にとっても。