いつかは、父の後を継ぎ

このヴァンパイア界を担っていく事は分かっていた事。

けれど、こんな急に―――。

しかも、当事者である私になんの一言もなく勝手に決めてしまうなんて。

お父様は何を考えているの?



それに、あの場で私の婚約者を発表しなかった事は

父の理念に異議をとなえる連中が、血と力を我がものにする為に

何か仕掛けてくる可能性が高い。

用心しなければ―――。