父さんに、逢いたいなぁ。

叔父さんを見ていると、笑った顔がよく似ている。

なんだか、父に言われているようでくすぐったい気分だった。


今ではもう会う事は叶わないけど、いつか優月と一緒に

故郷に眠る父と母の、お墓参りをしたいと思う。

父達の墓は、叔父が建ててくれたらしく

森の奥にある丘の上に、並んであるのだという。



「ねぇ、優月。」

窓の外から、隣に居る優月に目を移す。

「ん?」

「行きたいところがあるんだ。冬休みに入ったら、一緒に行ってくれない?」

「うん。雪兎の行きたい所なら、どこへでも。」

満面の笑みを浮かべて頷いてくれる。



「ありがとう。」

心の底から、君に出会えて良かったと思う。

僕の決意を聞いて、優月はどう思うだろうなぁ。