こうして僕たちの長くて短い夏休みは終わった。


学校が始まり新学期になった。

僕は髪の変化をどうしようかと考えていたけど

そこは燐が上手く操作してくれたみたいで…


「霧生、大変だったな。」

「え?」

「お前、その髪…薬の副作用だって?」

「…あ、あぁ……」

そう、上手く―――ってなんで、副作用なんだよ。

そりゃ、真っ白になったけどさ。

もっと別の良い訳あるだろう。

ジロリと燐を見ると、クスクス笑っていたりする。

絶対、確信犯だよ。燐のヤツ。

「拗ねないでよ、雪兎。」

「別に……」

「私、好きだよ。その色。ふわふわで雪みたいに白くて。雪兎の名前に合ってる。」

・・・それは、反則だよ。

しかもそんな可愛い笑顔で見つめないでくれよ。

赤くなった顔を見られたくなくて、窓の外を目を移した。