「お父様、全てココで話して。
 もしかしたら、雪兎の父上を殺すよう仕向けたのは・・・
 街に死人を出したのは・・・おとう」

「優月、それは違うわ。」

私の言葉を制したのは、お母様だった。


「波月(はづき)、もういい。」

「あなた、でも…」

「・・・分かった。全てを話そう。」

何か言おうとしたお母様を、首を左右に振り止めた。





「あの日の数日前、私は君のお父上、悠兎(ハルト)に忠告しに行った。」

憔悴しきった顔で話し始めた。


謎の死人が出ると聞いて、私の父は調査をするために

悠兎さんの街に出掛けた。

そこで、ある一族のヴァンパイアの仕業と言う事はすぐに分かった。