「雪兎…」

思わず、雪兎の手をギュッと握りしめた。


お父様は、雪兎の前に立ち止まると

「済まなかった。」

いきなり土下座をして、謝った。


え――――?!

「え?いや・・・叔父様、顔を上げてください。」

慌てて、跪いたお父様を立ち上がらせようとするけど

断固として、その姿勢を崩さなかった。


「私は、君に許されない、過ちをしてしまった。本当にすまない。」

その言葉と、昨日の雪兎の話で

すぐに雪兎の両親の事に関わっていたんだ、と分かった。


「お父様、雪兎の両親に何をなさったのですか?」

「優月?」

冷たく言い放つ私を不思議に思ったのか

周りに居た全員が、私を見つめる。