雪兎のキスは、最初は軽く触れるぐらいだったのに

だんだんと深くなって、息が苦しくなってきた。


息が出来なくて、雪兎の胸をトントンと叩く。

それでお互いの唇の間に隙間が生まれたのを機に

一気に空気を吸い込んだ。


「だ、め・・・雪兎、血を吸って?」

「あ、ごめん。優月が可愛過ぎて、つい…」


「バカ。」

真っ赤になって俯く。


雪兎は、クスクスと笑って私を抱きよせ髪にキスを落とす。

何度か髪を撫で、その手がするりと下に落ち

首を撫でる。


「綺麗な首……僕が初めての男、だね。」

な、な、なんて事を!?

恥ずかしくなって、思わず雪兎を突放した。

「も、もう。変な事ばっか言ってると、あげないんだから」

真っ赤な顔を、これ以上見られたくなくて

プイッと、雪兎に背中を向けた。