暫くそのまま抱きとめ

子供をあやす様にポンポンと優しく背中を叩く。

んー雪兎のひんやりとして

でも仄かに温かい体温とトクットクッと同じリズムで刻む

心臓の音が心地いい。

このまま寝ちゃいそう―――――


「喉…渇いた、な…」

不意に、頭の上から小さな声が聞こえた。

多分、口にするつもりはなかったけど

零れてしまったのだろう。


「雪兎、喉渇いたの?飲む?」

私の血はほんの少し、一口しか飲んでないから

もしヴァンパイアになってしまったのなら

あれでは足りないはずだ。