ドク…ドク…ドク…

身体が熱い…ヴァンパイアの血が目覚める。


あぁぁぁぁぁ!!

右手に力を込め、純銀製の鎖を思い切り引きちぎる。

ジャキーンッ…鈍い音と共に鎖がちぎれ落ちる。

次は、左手!


「そうは、させない!!」

静瑠が、私に覆いかぶさり銀の杭を

力任せに、手のひらごとベッドに打ちつけた。

「うあっ…あぁっ…」

痛みと熱さが、全身を襲う。

身体から血が溢れ、ベッドを血の色に染めて行く。

こんな痛み、雪兎に比べれば…

私の血の匂いに混じって、雪兎の血の匂いが漂う部屋の中。


「お前は、絶対に許さない。私が抹殺するっ!!」


紅い眼を光らせ、静瑠を威嚇する。