力任せに、私の体を反転させるとベッドに押し付けた。

「大人しくしなよ。そうしないと、こいつがどうなっても知らないよ?」

パチンと指を鳴らすと

部屋の隠し扉が空き、奥にあるものが見えた。


そんな――――?なんで彼が?


それは、檻に入れられた雪兎だった。


「彼の事が、心配かい?」

「別に、ただの人間。私には関係ないわ。」

心とは裏腹に、顔を背け強がりをいう。

「気に入らないな~。君にこんな顔をさせるとは。」

私の顎をクイッと無理やり押し上げ、顔を近づけて来る。

どんな顔しているかなんて分からないけど

でも、こいつだけは、大っ嫌いだ。