「変われば変わるものよね~。あんなに楽しそうな雪兎君、初めて見たわ。」

麻子さんの視線の先には

雑誌を奪い合う、私と雪兎の姿。



「なんだ、これ?可愛い仕草?」

「あ、ダメー!」

真っ赤になって、雑誌を取り返そうとする。

けれど、力は強くても身長は雪兎の方が高い。

立ち上がってしまうと、手が届かない。

「もう~」

「こんなの見なくても、可愛いよ。」

耳元でこんな事囁くから、もっと真っ赤になる。

しかも、麻子さん達に見えないように

サッと頬にキスしてくるし。

雪兎って、こんなキャラだったっけ?


「あれが噂の、バカップルってやつ?」

「そうね。」

クスクスと笑いあう、燐と麻子さん。