「好きな子」

好き…雪兎が私の事を、好き?

「そ、友人として好きな子。」

あ、そうだよね。異性として好きになってくれる訳ないよね。

私ヴァンパイアだし。


そんな事を思っていると

ぷっ―――あはは――――

なんて笑い声が聞こえて

声がした方を、じとーっと睨みつけるように見ると

涙を浮かべるくらい、笑ってる雪兎がいて。


「もう、ほんと優月って面白い。真に受けてるし―――あははっ。」

「何よ。冗談だったの?」


恥ずかしくて、思わず雪兎の背中を叩いた。

「わっ、何するんだよ……痛ぁ~」

「あ、ゴメン」

ついつい力が入りすぎたかも知れない。