バッと、ベッドから上半身を起こし

辺りを見渡す。

いつもと変わらない、自分の部屋。

なに、今の―――??

夢なのに、あまりにも懐かしい思いと切なさが

体中を支配していた。



昔の記憶―――――――――?



もしかして、『お兄ちゃん』が私の婚約者?

本当に居たの?



今すぐにでも、父に会って聞きたい。

けど、昨日の今日で

会ってくれるだろうか?


それに、知ってどうするの―――――――