寒気がした。

優月は家族からも見放され、同族からも敵視され

この先、1人で生きてゆくのか?


僕が、このまま記憶をなくしたと嘘をついたまま

優月に関わりを持とうとしなければ

きっとアイツは、1人で頑張ろうとしてしまうだろう。


「ごめん、ごめんね。雪兎」

あの時、僕の胸で泣きじゃくっていた優月。


全てを自分の所為だと思って

1人で抱え込んでしまう。



そんなアイツを、僕は放っておけるのか―――――?