「それでいいのか?」

「何が?」

いや、文章にしてくれ。でないと、何の事かさっぱり分からん。

「優月、とのこと。」

あぁ、そう言う事か。

1つ溜め息をついて、空を見上げた。



「僕は――――。」

優月の傍に居ない方がいい。

僕が居れば、優月の弱みになって次期当主である優月を苦しめる事になる。

本来不必要な、仲間たちとの戦いをしなければいけなくなる。

それに、あのヴァンパイアが言ったように

監視対象なのだとしたら、記憶が無くなったとなれば

その意味を成さないのではないか、そう思った。