雪兎から視線を戻し、真顔で私をみる。

「あの日から毎晩じゃん。優の身体が持たないよ?」

「私は大丈夫だから。」

「ダメだよ。優、最近血も飲んでないじゃないか。ほら、こっちきて。」

珍しく強い口調でいい、雪兎の寝ている隣の空きベッドに引っ張っていく。


「やだ。燐、止めて」

手首を掴む燐の手を払いのけようとするが、力がでない。

「俺を手を払いのける力もないくせに、何言ってんの。」

口調は強いのに、まるで捨て犬のような目をして私を見る。


「俺の血を飲んで。」

シャツのボタンを外し、綺麗な首をあわらにする。

首筋に浮かびあがる、動脈に自然と目が行く。