帰りの車の中は。
ハイジも私も。
一言も話をしなかった。
「明日は俺、部屋にいるから」
私を家まで送ってくれて。
別れ間際にハイジはそう言うと。
また車を走らせていった。
ハイジの、部屋の鍵…。
私の手に握られた。
無機質で冷たい鍵。
ひょっとしてからかわれた?
冗談だとしたら。
かなりキツい冗談だ。
笑えない。
そんなんだったら。
もうハイジの顔見れないよ。
でも。
ハイジはそんなことするヤツじゃない。
じゃあ、ハイジも私と。
同じ気持ちなの…?
私もこの気持ち。
声に出してしまっていいの…?

