暇人達の華麗なる迷推理


そんな涼に気付いたのか、彼の方を見る。

「まさか、反省してないとかそんなことは無いよね?」

悪魔の笑みを浮かべ、涼に訊く。
下手したら北村先生より、この子の方が怖いかもしれない。

ここで「いえ、違います」なんて言うものなら、これから一週間居残り確定だ。
彼は顔を青くしながら、仕方なく頷いた。

紘子は満足そうに笑うと、再び北村先生に向き直る。

「それに彼、どうやら先生の生物だけではなく、田中先生の数学の授業までサボったらしいんですよ」

大げさに溜め息をつき、彼を一瞥する紘子。
北村先生の眉がピクリと動いた。

なるほど。
徐々に話を訊きたい事へ持っていくんだな。