怪しい。
もう何か犯人はこの四人の中にしかいないと勝手に決めつける。
「それに、あの事も関係してる気がするし……」
「あの事って何ですか?」
即座に彼女が反応する。
言ってはいけないことを言ってしまったのか、先生の目が泳ぐ。
そんな先生を見て、紘子は怪訝そうな顔をした。
「どうしたんですか?」
「いや、何でもないよ」
何でもないハズがない。
しかし、見るからに彼は出来事について話す気はないようだ。
私達は礼を言い、東西南北の先生の話を聞きに行った。
ちらりと後ろを向くと、先生がマグカップを持って職員室に戻っていくのが見えた。
あんまり長話しなかったね。


