涼がシュンとした表情で口を閉じる。
うん、それでいいんだ。
次の瞬間、彼は紘子や美紀の方を向いて叫んだ。
「ヘルプ!」
「……」
誰も答えない。
美紀は口を尖らせ、紘子はニッコリ笑って頑張ってと言うばかり。
「新井がさっき言ってた事って……」
「うん、これの事」
「だろうなぁー」
大きく溜め息をつく。
さて、涼の惨めな姿も見たことだし――バトル再開!
「ちょっと待った!!」
口を開きかけた途端、紘子が割って入る。
お前も私達の戦いを邪魔するのか。
「紘子はすっこんでてよ!!この毒蛇!」
「まだ言うか!」


