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高橋さんと別れ、職員室に来た。
呼び出したのは、もちろん洋介先生。
先生は私達を見るなり、
「君達なら来ると思ったよ」
と、諦めたように溜め息をついた。
私達が来た理由を知っているらしい。
こうなると、改めて訊きづらい。
三人を代表して、一番洋介先生と面識がある紘子が尋ねた。
「先生、どうして高橋さんの質問に全部答えなかったんですか?」
「……何でそんな事を訊くのかな?」
「質問を質問で返さないでください」
少し強気で彼女が出てみると、洋介先生は驚いたように目を見開いた。
更に追い討ちをかけるように、涼が口を出す。


