「私の名前は新井紘子。三年六組だよ」
「新井先輩……ですか。あ、オレは二年六組の清水廉(しみず れん)です」
「そんなかしこまらなくていいよ。もっと軽い感じで十分だから」
「そうは言われましても……」
荒ぶる紘子を見ちゃった以上、軽い感じで接するのはキツいだろう。
案の定、清水くんも困っていた。
「じゃあ、紘子先輩って呼びますね」
「うんうん。改めてよろしくね、清水くん!」
「はい!」
意気投合していやがる畜生。
チラリと涼達の方を見るが、あちらもあちらで話が盛り上がっているらしい。
何だろう……この孤独感。