数分後、じんじんする頭を押さえ、私は紘子を見上げた。
彼女は再びベンチに座り直していた。
そして、隣には清水くん。
何やらこちらに向かってニヤニヤ笑っている。
タチ悪ぃ……
「何で私だけ鉄拳制裁……」
「だって、私が清水くんを罰する必要無いし」
紘子の言葉を聞いた清水くんが、得意気な顔をする。
コイツ、私が年上ってこと知ってんのかな?
「うちの恵美が迷惑掛けてごめんねー」
紘子が清水くんに向かって、軽く謝る。
清水くんもとんでもない、と言わんばかりに手を振った。
くそう、仲良くなっちゃってさぁ。