清水くんの答えを聞いた洋介先生は失笑した。
まぁ、無理もないだろう。
答え方が斬新だ。
「じゃあ、どうしてプリントは君の前から姿を消したのかな?」
「それは……オレの管理が悪かったから」
「どんな管理をしていたの?」
「そこら辺に、置いておきました」
「じゃあ、どうすればよかったのかな?」
「ちゃんとファイルに入れて、しまっておけばよかったと思います」
「分かっているのに、どうしてそれができなかったの?」
「うっ……」
清水くんの言葉が詰まる。
どんどんと彼の精神が削られていくのが、目に見て分かる。
彼に対して、洋介先生は笑顔を絶やさずに彼に問い掛けている。
その笑顔が逆に怖い。


