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「あったまきた!!」
通学路をとぼとぼと歩く。
紘子が自転車を押しながら、悔しそうに叫んだ。
「何なんだよ、あの先生!ちゃんと状況も把握できてないくせに偉そうにしてさ!」
「なー。あれはちょっとどうかと思う」
今回は、珍しく涼も口をへの字に曲げている。
あの穏便な涼が怒っているんだ。相当なものだ。
「恵美はそう思わないの!?大切なもの取り上げられたんだよ!」
「そりゃあ悔しいけどさ……!」
悔しいけど、やはり廉の事を引きずってしまっている。
あの光景が頭に焼き付いて離れない。
先程の先生の態度、そして夕刻まで意地の張っていた自分の態度。
やり場のない怒りを打ち消すように、私は手を握り締めた。


