「鋏……?まさか、これで廉を……」
「だとしたら清水くんを刺した犯人、相当バカだな。まぁ、凶器を投げ捨てるくらいだから、指紋とかは残ってないだろうね」
鋏を遠目で見ながら、紘子が呆れたように息を吐く。
それに対し、涼は首をかしげた。
「でも、何であんなところに裁ち鋏?」
「さあ……」
意味が分からない。
裁ち鋏ってそんなに持ち歩くものでもないしな……
どうして、あんなところに。
何も分からず、何も出来ずに廉を見る。
君は誰に襲われたの?
お願いだから、起きて教えてよ。
「はいはい、君たちは出ていって」
黙ったまま廉を見つめる。
すると、救護に来た先生に追い出された。


