暇人達の華麗なる迷推理




教室に散らかっているものを片付ける。
と言っても、出ているものはペンとルーズリーフくらいしかない。

ペンをしまいながら、不意に紘子が口を開いた。

「洋介先生、涼が睨んだ通り、アカネさんと関係があったらしいよ。親戚なんだって」

「親せ……え?」

思わず間抜けな声が飛び出る。
いや、確かにこの学校は人数が多いから親戚の一人や二人、いてもおかしくはないけど……
偶然にしては、出来すぎているんじゃないかな?

ちらりと涼を見る。
私の自然に気付いた彼は笑顔で、

「凄い偶然だけど、コレ本当」

と頷きながら告げた。