暇人達の華麗なる迷推理


紘子が興味津々に尋ねる。
高橋さんは困ったように笑い、頭を掻いた。

「うん、まあね。これから、目撃者に話を聞きに行こうと思って」

「大変ですねぇ」

「やっぱり、"警察"って言うだけでも相手に警戒されちゃうしね」

「そうですか……」

親身になって聞く紘子。
そして、彼女は高橋さんに気付かれないよう、ニヤリと口角を上げた。

嫌な予感しかしない。

「高橋さん、一ついい提案があるんですけど」

「いい提案?」

「そうです。今回の事件、私達も協力させてください!!」

「……え?」

高橋さんが固まる。

そりゃあ、そうだろう。

そんな彼に構わず、二人は頭を下げる。
私もそれに倣い、頭を下げた。