「先生が来るまで、今まで起きたことをまとめようか」
教室に戻るなり、紘子がルーズリーフを取り出して告げる。
それに同意するように涼も頷く。
彼は彼女からルーズリーフとペンを受け取り、メモをとる体勢になった。
「事の発端は私たちが七不思議を確かめようとしたところから始まる。
夜の7時に東階段を見ていたら、腕を持った田中先生が落ちてきた」
「あれは怖かったよね」
思わず呟く。
紘子も何度も頷いてくれた。
「田中先生の細かいことについては、今は省略。
先生が殺された7時頃、北村先生は学校に残っていた。南波先生は帰宅。西川先生は保健室。東先生も、野暮用で学校に残っていた」


