へこむことしか出来ない。
項垂れている私たちの前から、再び高橋さんの声が掛かる。
「まぁ、次から気を付けて。下手したら、君たちまで犯人に殺されかねないからね」
「……」
すっかり空気がどんよりしてしまった。
いっそのこと、怒鳴ってくれた方がいいのに。
諭されるように言われると、もうどうしようもない。
「よし、これで重い話は終わり!」
高橋さんがパンと手を叩く。
それをきっかけに、私たちは顔をあげた。
「重い話と言うか……君たちの見付けたものについて、話そうと思う」
「はい」
涼が頷く。
その顔は、まだ少し青い。


